Q1:マダニに刺された跡は、いつまで残りますか?しこりや色素沈着は治りますか?
A1:マダニ刺咬後の局所炎症は一般的な虫刺されよりも長期化しやすく、中心部の硬いしこり(肉芽腫)や赤紫色の色素沈着は、数ヶ月から半年以上残存することが珍しくありません。感染症が否定された後であっても、しこりが痒みを伴って長引く場合は、皮膚科でステロイド外用薬の塗布や局所注射による治療を受けることで痕跡をきれいに目立たなくさせることが可能です。
Q2:マダニに刺されてから何日後に発熱したら病院へ行くべきですか?
A2:刺咬後、最低でも「2週間(14日間)」は厳重な体調観察が必要です。特に日本紅斑熱は2〜8日後、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は6〜14日後前後に発熱が現れる傾向があります。この潜伏期間中に37.5度〜38度以上の発熱、寒気、激しい倦怠感、関節痛、嘔気などが生じた場合は、自覚症状が現れた当日に速やかに感染症内科や総合診療科を受診し、「〇月〇日にマダニに刺された」事実を必ず問診で伝えてください。
Q3:噛まれている最中に痛みやかゆみを感じないのはなぜですか?
A3:マダニの唾液には、局所麻酔作用を持つ物質や抗炎症物質、血液の凝固を防ぐ抗凝固成分が極めて豊富に含まれています。宿主に気付かれないよう、痛みや痒みを麻痺させた状態で皮膚を切り裂き、数日間にわたって吸血を続ける巧妙な生存戦略を持っているためです。そのため、入浴時などに視覚的に発見するまで寄生に気づかないケースが大半を占めます。
Q4:市販のアルコールやワセリンを使ってマダニを窒息死させて取る方法は有効ですか?
A4:ネット上で「ワセリンを厚塗りして窒息させる」「アルコール綿で覆う」「線香の火で炙る」といった民間療法が紹介されることがありますが、医学的には推奨されません。マダニが死ぬ間際の苦痛や刺激によって唾液腺や消化管の内容物を皮膚内に吐き戻す危険性が極めて高いためです。二次感染やウイルス注入のリスクを増大させるため、民間療法に頼らずそのまま皮膚科を受診してください。