経済的なゆとりは、通帳に入金される絶対額ではなく、固定費と扶養人数によって規定されます。毎月40万円のキャッシュフローがある場合、単身者とファミリー層では日々の生活風景が劇的に異なります。
独身の場合:極めて高い自由度と「ライフスタイル・インフレ」の誘惑
単身で手取り40万円を確保している場合、生活水準は非常に高くなります。都心部の好立地にある1K〜1LDKマンションに住み、日常的な外食や趣味、旅行に惜しみなくお金を投じても、計画的に家計を管理していれば手取り40万 独身 貯金額として毎月10万〜15万円を捻出することは決して難しくありません。新NISAなどを活用した資産形成も猛烈なスピードで進みます。
取材に応じた30代前半のIT系メガベンチャー勤務男性(年収840万円・賞与あり)は、自らの金銭感覚の変化について次のように明かしています。
「額面が600万円を超えたあたりから、スーパーで値札を見なくなりました。毎月40万円が確実に振り込まれると、少し良いワインを買ったり、週末に思いつきで高級ホテルに泊まったりしても口座残高が減らない。ただ、気がつくとコンビニやタクシー代といった使途不明金が月に8万円を超えており、昇給したはずなのに預金残高の増えるペースが鈍った時期がありました。入ってくるお金に合わせて生活水準を無意識に引き上げてしまうと、手取り40万円でも簡単に金欠に陥ります」
子育て世帯の場合:見えざる教育費と住宅費が圧迫する「堅実な日常」
片働きで配偶者と子ども2人を支える手取り40万 子育て 家族構成の場合、風景は一変して「堅実な中間層」のそれとなります。贅沢三昧ができるような身分では毛頭ありません。
家族4人暮らしとなれば、住居はファミリー向けの2LDK〜3LDKが必須となり、都心部であれば家賃や住宅ローン返済だけで15万円前後は消費されます。さらに育ち盛りの食費に8万円、光熱費・通信費に3万5,000円、家族での被服費や日用品に3万円がかかります。そこへ追い打ちをかけるのが教育費です。子どもが小学生から中学受験塾に通い始めたり、民間の習い事を掛け持ちしたりすれば、子ども2人で月6万〜10万円が飛んでいきます。結果として、毎月手元に残る貯蓄余力は数万円程度にとどまるケースも珍しくありません。
ネット上のコミュニティや子育て世代の相談窓口でも、「毎月手取り40万あるのに、子どもの大学進学費用や老後資金の積立を考えると外食すらファミレス中心になる」「周囲からは高給取りと見なされて手当の所得制限に引っかかる一方、家計簿は常にギリギリ」という切実な声が数多く散見されます。