日本で親しまれている「ねこふんじゃった」ですが、その発祥には多くの謎が残されています。長年「作者不詳の民謡」とされてきましたが、一説には19世紀後半のドイツの作曲家フェルディナント・ローによる変奏曲が原型とも言われており、決定的な確定史料はいまだ見つかっていません。
日本国内では、阪田寛夫氏の作詞による「ねこふんじゃった ねこふんじゃった ねこふんづけちゃったら ひっかいた」というユーモラスな歌詞がNHKの音楽番組などを通じて爆発的に浸透しました。しかし海外に目を向けると、この曲のイメージは国ごとにまったく異なります。
ロシアでは「犬のワルツ(Sobachiy Val's)」、ドイツでは「ノミのワルツ(Flohwalzer)」、フランスでは「コートジボワール風のカツレツ」、スペインや中南米では「アヒルの踊り」など、動物や食べ物を題材にした多彩な名前で伝承されています。世界共通で親しまれている背景には、言葉の壁を越えるキャッチーな指の運動性があります。