ピースオブケイクに女性が共感する真相|不器用な恋愛観と名言を徹底解剖

ピースオブケイクに女性が共感する真相|不器用な恋愛観と名言を徹底解剖

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ヒロインである梅宮志乃の恋愛観と性格は、極めて人間臭く、矛盾に満ちています。職場の男性に言い寄られて浮気相手になり、別れを告げられてはボロアパートに逃げ込むように引っ越し、心機一転を図ろうとするものの、隣に住むバイト先の店長・菅原京志郎(綾野剛)に一目惚れしてしまう。この「懲りなさ」こそが志乃の本質です。

作中では、志乃のモノローグや周囲のキャラクターによる容赦ない言葉が、読者の心に強烈な楔(くさび)を打ち込みます。多くの読者が手帳やSNSに書き留めたピースオブケイク名言集の中でも、特に支持を集めるのが以下のフレーズです。

  • 「風邪を引いたからって、会社休んで看病してくれるような男と付き合いたい」:大きな夢や刺激ではなく、日常の些細な優しさにすがりたい女性の切実な本音を象徴する叫び。
  • 「自分で自分の機嫌を取れない女は、男にとってただの重荷」:親友のオカマ・天ちゃん(映画版:松坂桃李)が放つ、依存的な恋愛体質に対する愛ある辛口の箴言。
  • 「恋なんて、落ちるときは一瞬で、溺れるときは泥水すすってでも泳ぐしかない」:理屈では止められない感情の暴走を赤裸々に肯定する名台詞。

かつて映画公開時のインタビューで、多部未華子さんは「志乃は決して褒められた女性ではないけれど、誰しも心の中に“志乃的なみっともなさ”を隠し持っているはず」と語っていました。感情をむき出しにして取り乱し、それでも誰かを本気で愛そうともがく姿は、器用に生きられない不器用な女性たちの誇り高きアンチテーゼとして機能しています。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。