過酷な走り屋対策と通行規制が敷かれている表六甲ドライブウェイですが、観光道路としての価値はいささかも衰えていません。その最大のハイライトが、中腹のヘアピンカーブ外側に位置する鉢巻展望台(はちまきてんぼうだい)です。
標高約400メートルに位置するこの展望デッキからは、神戸市街地はもちろん、神戸空港、ポートアイランド、遠くは大阪湾を取り囲むベイエリアのパノラマ夜景を遮るものなく見渡すことができます。山頂の六甲ガーデンテラスまで上がらずとも、極めて至近距離から光の絨毯を堪能できるため、週末の黄昏時から深夜にかけては多くのカップルや観光客で賑わいます。
ただし、現地を訪れるドライバーには事前の心構えが必要です。
- 駐車スペースの制約:展望台に隣接する駐車スペースは数台分と極めて手狭であり、週末の夜間は常に満車状態が続きます。路上待機は後続車の追突事故を誘発するため厳禁です。
- 入出庫時の死角:カーブの頂点付近に位置するため、出庫時の視界が非常に悪く、登り下りの双方から接近する車両に対する厳重な警戒が求められます。路面のチャッターバーにより急な回避運動も困難です。
- 寒暖差への備え:海抜ゼロメートル付近の市街地と比較して気温が4〜6度低下し、山風が吹き抜けるため、冬季はもちろん春秋でも防寒着が欠かせません。
推奨されるドライブコースとしては、表六甲ドライブウェイを慎重に登り、鉢巻展望台で夜景を鑑賞した後、そのまま「六甲サンライズドライブウェイ」または「奥摩耶ドライブウェイ」へと抜け、山頂エリアの展望施設やカフェを巡るルートが定番です。帰路は道幅に余裕のある東六甲ドライブウェイ(逆瀬川方面)や裏六甲ドライブウェイを選択することで、急勾配の下りによるブレーキ負担を大幅に軽減できます。