痛風発作に苦しむ患者が犯してしまう最も深刻なミスが、「尿酸値を下げれば痛みが治まる」と誤認して、手元にある尿酸降下薬(フェブキソスタット、アロプリノール、ベンズブロマロンなど)を勝手に飲み始めることです。
日本痛風・尿酸核酸学会の治療ガイドラインにおいても、痛風発作中の尿酸降下薬の中止と継続に関しては明確なコンセンサスが存在します。
【原則1:発作が起きた瞬間に、新規で尿酸降下薬を飲み始めては絶対にならない】
激痛の最中に尿酸降下薬を急に投与すると、血中の尿酸値が急激に降下します。一見良さそうに思えますが、血中濃度が急降下すると関節軟骨に沈着していた尿酸結晶の表面が剥離・崩壊し、関節腔内へ結晶の破片が一気に放出されます。その結果、好中球がさらに狂乱状態となり、発作の痛みが何倍にも悪化し、痛風発作の期間が数週間にわたって長期化・泥沼化してしまうのです。
【原則2:すでに以前から尿酸降下薬を継続服用していた場合は、そのまま飲み続ける】
一方で、毎日欠かさず尿酸降下薬を飲んでいる最中に発作が起きてしまった場合は、「自己判断で中止せず、そのままの用量を維持する」のが鉄則です。服用を急に止めると、今度は血中尿酸値が急上昇し、その濃度変動そのものが新たな発作を惹起するためです。発作中の尿酸値の「急激な変動(急上昇・急降下)」こそが最大の敵となります。