若林豪の健康面で最も世間に衝撃を与えた出来事が、2008年7月に起きた突然の緊急搬送劇です。当時68歳だった若林豪は、名古屋の御園座で上演中だった舞台『森の石松』に出演していました。
公演の合間、楽屋や舞台裏で激しい頭痛や体調不良を訴えて倒れ、ただちに救急車で名古屋市内の病院へ緊急搬送されました。精密検査の結果、下された診断名は「慢性硬膜下血腫」(まんせいこうまくかけっしゅ)。頭部への打撲などの外傷から数週間から数か月かけて頭蓋骨の下にある硬膜と脳の間に徐々に血液が溜まり、脳を圧迫する疾患です。
関係者によると、倒れる1か月ほど前に頭を軽く打つアクシデントがあり、その際に生じた微細な出血が時間をかけて血腫となり、脳を圧迫して突如として激しい症状を引き起こしたと見られています。一歩間違えれば言語障害や麻痺などの重い後遺症、さらには命の危険すらあった極めて緊迫した事態でした。