番組が20年近い歴史の中で最も深刻な批判に晒されたのが、2026年5月に放送された新型コロナウイルスワクチンに関する報道問題でした。番組内の企画において、ワクチン接種後に亡くなったとされる方々の遺族を取材した映像を放映した際、あたかも「新型コロナウイルス感染症そのもので亡くなった」かのように受け取れる極めて不適切な編集と構成が行われていたことが発覚したのです。
この放送はすぐさま遺族からの抗議と世間からの猛烈な批判を浴び、BPO(放送倫理・番組向上機構)の放送人権委員会による審理へと発展しました。審理の結果、「重大な放送倫理違反があった」とする意見書が公表され、NHKのチェック体制の形骸化や制作現場の過度な思い込みが厳しく糾弾されることとなりました。
この未曾有の不祥事を受け、NHKは番組の制作体制を抜本的に見直すリニューアルを断行しました。取材素材のチェックプロセスの多重化、デスクと現場記者の連携強化はもちろんのこと、過度な情緒的演出を排し、事実関係を淡々と正確に積み上げる報道姿勢の原点回帰が図られました。このリニューアル経緯こそが、2026年以降の記者キャスター主導体制へとつながる決定的な引き金となったのです。