森氏のもう一つの顔は、日本スポーツ界における絶対的フィクサーだ。2019年のラグビーワールドカップ日本大会の成功は、同氏の長年にわたる政官財への強い影響力なしには実現し得なかったと評価する関係者は少なくない。大義を掲げて資金と人脈を強引に動かす手法は、日本スポーツの国際的地位向上に寄与した側面がある。
しかし、その強大な権限は東京2026オリンピック・パラリンピック組織委員会会長就任時に大きな歪みを生んだ。女性蔑視と受け取られる発言による辞任劇にとどまらず、大会後に発覚した大規模な汚職・談合事件は、スポーツビジネスに持ち込まれた不透明な長老支配の暗部を白日の下に晒した。