もっとも、海洋への大型浮体設置には課題も残されている。地元漁業権との調整や、海面を遮蔽することによる水温変化・日照不足が海洋生態系に与える影響については、現在も活発な議論が続く。過去には「太陽光が遮られることで海藻や藻場が衰退するのではないか」という懸念が強く主張されたこともあった。
これに対し、最新の環境共生型モデルでは、浮体底面に人工リーフ(魚礁)構造を一体化させ、魚類の生息域や産卵場を能動的に創出する試みが進む。実際に浮体周辺にカサゴやマダイが集まり、新たな好漁場として機能し始めた事例も報告されており、「環境破壊」から「生物多様性の保全」へのパラダイムシフトが模索されている。