では、熊本の奥様鉄道の真相として、具体的にどの路線がイメージのモデルになっているのでしょうか。地元熊本の交通事情に照らし合わせると、主に2つの路線が関連付けられています。
1つ目は、熊本市民の身近な足である熊本市電です。水前寺や健軍、新町など歴史ある住宅地や商業エリアを結ぶ路面電車は、昔から日中の買い物や通院に利用する地元の奥様方に親しまれてきました。レトロな車両から最新の超低床電車までが街中をゆったり走る姿が、ネット上の「奥様」という穏やかなイメージと結びついたと考えられます。
2つ目は、熊本市街と合志市方面を結ぶ熊本電気鉄道(熊電)です。かつて東京都営三田線や東京メトロ銀座線で活躍した懐かしい車両が再就職し、住宅街の路地裏を縫うように走る姿は全国の鉄道ファンの間でも常に話題となっています。昼下がりののんびりとした車内空間が、独特の愛称を生み出す土壌となったのは間違いありません。