卵管理において最大の敵となるのが水カビ(綿カビ)の発生である。無精卵や途中で発生が止まった死卵は、数日で白い綿のようなカビに覆われる。放置すれば隣り合う健康な有精卵へ一気に感染が拡大し、全滅の憂き目に遭うことも珍しくない。
これを防ぐ特効薬が、魚類の感染症治療に使われるメチレンブルーだ。卵を隔離した容器の水にメチレンブルー液をほんの数滴加え、薄い空色(うすい青色)になる程度に調整する。殺菌作用によりカビの繁殖が大幅に抑えられる。さらに、毎日ルーペなどで卵の内部を観察し、濁って白っぽくなった無精卵や変形した卵を発見したら、スポイトで速やかに取り除こう。胚が正常に育っていれば、数日から1週間ほどで内部に黒い三日月状の構造が現れ、やがてオタマジャクシ状の形がはっきり見えてくる。