調査の過程で最も多く寄せられたのが、「映画『思い出のマーニー』の劇中で実際に語られたセリフなのか?」という確認です。結論から述べると、スタジオジブリが制作した劇場版アニメ本編およびジョーン・G・ロビンソンによる原作児童文学において、「マーニーにおまかせを」という一言一句違わぬセリフは登場しません。
劇中のマーニーは、心を閉ざしていた主人公・杏奈に対して「私たちのことは秘密よ」と優しく語りかけるなど、幻想的で親密な言葉を紡ぐ存在です。ではなぜ「おまかせを」というフレーズが結びついたのかというと、かつてのお茶の間を彩った国民的バラエティ番組のタイトルや定番のキャッチコピーが、ファンアートやコラージュ文化の中で自然発生的にパロディ化され、いつしかネットミームとして独り歩きを始めたという経緯があります。
公式の重厚なドラマ性と、ネット特有の軽妙なノリが組み合わさることで、原典を知るファンも思わずクスリとしてしまう絶妙なユーモアへと昇華されたのです。