Q1:夜間に突然顎が外れてしまい、近くに空いている歯科がありません。朝まで我慢しても大丈夫ですか?
A1:朝まで放置することは推奨できません。時間が経過するほど顎の筋肉が痙攣を起こして硬直(スパズム)し、痛みが悪化するだけでなく、翌朝の整復時に強い麻酔が必要になったり整復が著しく困難になったりします。まずは局番なしの「#7119」(救急安心センター)に電話し、近隣の夜間救急病院で顎の整復が可能な医師がいるか確認し、可能な限り速やかに受診してください。
Q2:ネットで「親指を奥歯に入れてグッと下げれば自力で戻る」と見ましたが、自分でやってはいけませんか?
A2:絶対に避けてください。その方法は医療従事者が行う「ヒポクラテス法」ですが、整復された瞬間に強力な筋肉の反射で口が激しく閉じ、施術者の親指を骨折・切断する深刻な医療事故が多発しています。また、適切な方向に力を加えないと顎の骨折や靭帯の断裂を招く恐れがあります。自力でいじらず、速やかに口腔外科医の処置を受けてください。
Q3:顎が外れやすい体質は遺伝しますか?また、どのような人が外れやすいのでしょうか?
A3:骨格の形状や関節の柔らかさ(全身関節弛緩性)には遺伝的素因が関与することがあります。特に、もともと下顎窩のくぼみが浅い人、関節結節の傾斜がなだらかな人、高齢で歯を多く失って噛み合わせの高さが低くなっている人、あるいは筋力が低下している女性などは、あくび等の些細なきっかけで下顎頭が脱臼しやすい傾向があります。