道具の使い方ひとつで、家庭でもホテルのデザートプレート並みの仕上がりを実現できます。ここでは果汁の流出を最小限に抑えつつ、苦味をゼロにするグレープフルーツの薄皮の剥き方とグレープフルーツの食べやすい切り方を体系化しました。
手順1:上下のヘタを水平に切り落とす
果実の頭とお尻を、果肉がわずかに露出する深さ(厚さ約1cm)でスパッと切り落とします。果実をまな板の上で安定して自立させるための重要な下準備です。
手順2:外皮とアルベドを上から下へ削ぎ落とす
包丁の刃を果肉の丸みに沿わせるように当て、上から下へと帯状に皮を剥いていきます。このとき、外皮だけでなく白いアルベドが一切残らない深さまで大胆に切り落とすのが最大の秘訣です。ケチって薄く剥こうとすると白い部分が残り、強烈な苦味の原因になります。
手順3:カルチェ(V字カット)で果肉だけを取り出す
丸裸になった果実を片手で優しく持ち、薄皮(房の仕切り)の内側に沿って包丁の刃を中心軸に向かって斜めに入れます。反対側の薄皮の内側にも同様に刃を入れると、薄皮を完全に残したまま、美しい三日月形の果肉だけがポロリとまな板の上に外れます。このプロの技法をフランス料理では「カルチェ」と呼びます。
包丁さばきに自信がない場合は、トマトの皮むきと同様の原理を用いたグレープフルーツ湯剥きの手順が極めて効果的です。
- 丸ごとの果実の外皮に、浅く十文字の切れ目を包丁の先で入れておく。
- 沸騰したたっぷりのお湯に果実を入れ、中火で約2分〜2分30秒転がしながら加熱する。
- すぐに氷水を入れたボウルに引き上げ、一気に急冷する。
- 急激な温度差によって外皮とアルベドのペクチン結合が崩壊するため、みかんのように手でツルンと皮が剥け、房の薄皮も乾燥せずに綺麗に除去できるようになります。