立花氏率いる政治勢力は、司法の場を宣伝工作の舞台として徹底的に活用してきました。しかし、相次ぐ裁判の結果として司法が下した判断は、党の主張を根本から突き崩すものでした。
まず、国民の関心が最も高いNHK受信料の支払い義務についてです。放送法第64条1項は「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」と規定しています。2017年12月の大法廷判決において最高裁判所は、この規定を「合憲」と判断しました。テレビ等の受信機を設置している限り、契約締結は法的な義務であり、「番組を見ていない」「納得いかない」という理由での一方的な契約拒絶や不払いは、民事上の債務不履行となります。
さらに立花氏自身が関与した刑事裁判でも厳しい司法判断が下されました。NHKの受信契約者情報を不正に取得したとされる不正競争防止法違反や威力業務妨害などの罪に問われた裁判では、懲役2年6月・執行猶予4年の有罪判決が最高裁で確定。公党の代表でありながら違法行為に手を染めた事実は、法治国家としての限界を露呈させる決定打となりました。
NHK側も回収体制を抜本的に強化しました。2023年4月に施行された改正放送法により、正当な理由なく受信契約を結ばない世帯に対し、通常の受信料に加えて2倍の割増金を請求できる「割増金制度」が導入されました。これにより、単なる不払いを続けた場合、累積で3倍の金銭的負担を負うリスクが生じることになり、「不払いを推奨する」という党のビジネスモデルは法的に完全に封じ込められました。