「当時は何が起きているのか理解する暇すらなかった」と後に回想するように、華やかな脚光の陰には過酷な現実が横たわっていた。連日の生放送とレッスンに追われ、精神的にも肉体的にも限界ギリギリの毎日。人気順位や立ち位置を巡る見えないプレッシャーは、10代の少女たちにとってあまりにも重くのしかかっていた。
結成からわずか1年足らずでグループが解散を迎えた際、多くのメンバーが静かに表舞台を去っていった。しかし、熊切あさ美はその「影」の時期をも自らの糧に変え、芸能界という巨大なサバイバルレースを走り続ける覚悟を決める。スポットライトが消えたあとの冷たさを知っているからこそ、彼女の言葉には嘘がない。