早起きは三文の徳の由来を徹底追究|奈良の鹿と中国故事の真相

早起きは三文の徳の由来を徹底追究|奈良の鹿と中国故事の真相

早起きは三文の徳の由来を徹底追究|奈良の鹿と中国故事の真相にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

科学の知見が進んだ現代、早起きの生活習慣効果は時間生物学や精神医学の分野で実証されている。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド」等でも報告されている通り、太陽光を浴びることで体内時計のリセットを司るメラトニンの分泌が抑制され、覚醒ホルモンであるセロトニンが活性化する。自律神経の安定や認知機能の向上は、古人が直感していた「三文以上の価値」を裏付ける。

一方、この発想は東洋特有のものではない。英語の類語表現と比較すると、文化圏による価値観の差異が浮き彫りになる。

最も著名な英語のことわざは“The early bird catches the worm.”(早起きの鳥は虫を捕まえる)だろう。アメリカ建国の父の一人であるベンジャミン・フランクリンが遺した名言“Early to bed and early to rise, makes a man healthy, wealthy, and wise.”(早寝早起きは、人を健康に、富裕に、そして賢くする)も世界中で知られている。

欧米の表現が「生存競争において他者より先に獲物(富や実利)を獲得する」という極めて能動的・個人主義的な動機に基づいているのに対し、日本の「三文の徳」は、精神修養や共同体の調和、あるいは「わずかな恩恵への感謝」を内包している。言語学的にも、東西における労働観・人生観の違いが色濃く反映された好例と言える。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。