2025年初頭、会員向けに一斉配信された告知メールは、映像ファンに決定的なショックを与えました。Prime Videoにおいて作品の冒頭や再生途中に動画広告が挿入されるようになり、これを排除するためには別途月額390円(税込)の追加オプションを契約しなければならなくなったためです。
この変更の狙いは、巨額の制作費が投じられるオリジナルドラマやスポーツ独占生中継の放映権を維持するための広告収益確保にあります。米国の先行事例に追随した形ですが、利用者目線では大きな断絶が生じました。映画の世界観に没入している最中に数秒から十数秒のプロモーションが強制表示される体験は、サブスクリプション動画配信(SVOD)の根底にあった「快適なオンデマンド視聴」を損なう要因となります。
さらに、プラットフォーム上において「プライム会員特典」として視聴できる見放題作品の比率が体感的に減少し、有料レンタルやチャンネル購入が必要な作品ばかりが目立つインターフェースへの不満も重なっています。広告を消すために追加課金を行えば、プライム会費(月換算約492円〜600円)と合算して実質月額1,000円前後に達し、「単体VODサービスと変わらない価格帯」へと変貌してしまいます。