古都の珈琲文化を語る上で外せないエリア、京都・出町柳。鴨川デルタのほど近く、河原町今出川の路地に佇むカフェ工船(kafe工船)は、オオヤコーヒ焙煎所を主宰する大谷薫氏(オオヤミノル氏)の思想が色濃く反映された喫茶空間です。
巷のサードウェーブ系カフェとは一線を画し、木とコンクリートが調和した無機質かつ温かみのある空間には、豆を挽く音と湯が落ちる微かな雫の音だけが響きます。ネルドリップ特有の滑らかな舌触りと、雑味を極限まで削ぎ落とした透明度の高いコク。これらが一杯の液体に凝縮されている点こそ、全国の珈琲ファンを惹きつけてやまない最大の要因です。
2026年現在もそのストイックな抽出哲学は一切ブレることなく、京都の喫茶カルチャーを牽引する中核的存在として確固たる地位を築いています。