幾何学的な模様が描けたら、次に決定的な命を吹き込むのが「光と影」のアプローチだ。単に白と黒で塗り分けるだけでは、紙に貼りついた平坦なシールのように見えてしまう。光源の位置をあらかじめ一つに固定し、球体全体にかかる大きなグラデーションの影をベースに置くことがポイントとなる。
スポーツイラストの現場では、ボールの輪郭線沿いにあえて強いハイライトを残し、暗部には地面からの反射光を少し混ぜ込む技法が多用される。特に黒い五角形の部分にも、真っ黒に塗りつぶすのではなく、光の反射によるハイライトを加えることで、レザー特有の艶やかな質感と生き生きとした躍動感が生まれる。