シランといえば艶やかな紅紫色が定番ですが、近年は花色や斑入り葉など多彩なバリエーションが流通しています。庭のテイストや日照条件に合わせて最適な品種を選ぶことで、植栽の表現力は大きく広がります。
澄んだ純白の花弁弁先にほんのりと淡いピンクが乗ることもあるシロバナシラン(白花紫蘭)は、和風庭園だけでなく洋風のシェードガーデンにも溶け込む上品さが特徴です。基本種に比べて草姿がややコンパクトにまとまる傾向があり、密植しても圧迫感を与えません。
一方、園芸愛好家の間で根強い人気を誇るのがアオバナシラン(青花紫蘭)です。実際には完全な青というよりも、青みを帯びた淡い藤色から紫青色の上品な花色で、初夏の庭に涼やかな空気感をもたらします。直射日光下では花色が退色しやすいため、半日陰での栽培に向いています。
そのほか、白い花弁の唇弁(リップ)の先端だけが赤く染まる「口紅シラン」や、葉の縁に白いストライプが入る「斑入り(覆輪)シラン」など、コレクション性の高い品種が揃っています。