「ラーメン三銃士」というフレーズが世に放たれたのは、1993年に刊行された小学館のビッグコミックスピリッツ連載作品『美味しんぼ』単行本第38巻・第3話「ラーメン戦争」です(アニメ版ではテレビスペシャル『美味しんぼ 日米コメ戦争』等で関連エピソードが展開)。
物語の発端は、主人公・山岡士郎と栗田ゆう子が関わる、ある街の中華料理店「竹村飯店」の経営再建劇にあります。近隣にオープンした大手外食チェーン「中華街フード」の派手でケミカルな旨味を前面に出した低価格ラーメンに客を奪われ、窮地に立たされた店主夫妻を救うべく、山岡が立ち上がります。単なる料理の味付けだけでなく、麺、スープ、具材(トッピング)というラーメンを構成する三大要素を根本から刷新するため、山岡が助っ人として招集したスペシャリスト集団こそが彼らでした。
語り継がれる「ラーメン三銃士 セリフ全文」の流れ
詳細を見るネット上でコラージュ画像の元画像として擦り切れるほど引用されている見開きコマの会話劇は、次のような緊迫感とコミカルさが同居したテンポで進行します。
山岡士郎:「ラーメン三銃士を連れてきたよ」
三銃士一同:「ラーメン三銃士!?」
山岡士郎:「スープのプロ 乃士秀男!」
山岡士郎:「麺のプロ 杉本和夫!」
山岡士郎:「具のプロ 出川実!」
山岡士郎:「この三人の手にかかれば、どんなラーメンでもたちまち最高の味に仕上がるんだ!」
最大のツッコミどころであり、後のネットカルチャーを決定づけたのは、山岡に勝手に「ラーメン三銃士」と命名されて呼ばれた職人たち自身が「ラーメン三銃士!?」と初耳のように驚愕している表情です。腕組みをして威厳を保ちつつも、内心ではネーミングの気恥ずかしさに戸惑っているかのようなギャップが、読者の脳裏に強烈なインパクトを残しました。