産後数日が経過すると、血液やリンパ液が乳房に集中して岩のようにカチカチに張る「うっ滞」が起きやすくなります。この張りを放置すると激しい痛みを伴う乳腺炎へと進行するため、日頃からの適切な母乳マッサージ方法と乳腺炎予防と詰まり解消のアプローチが欠かせません。
助産師推奨の母乳ケアにおける基本原則は「乳房の基底部(土台)をほぐし、血流とリンパの流れを整えること」です。
張りが強いときは、胸を力任せに揉むのは絶対に避けてください。乳腺が傷ついて炎症が悪化します。まず両手で乳房の下側を支え、胸郭から乳房を優しく浮かせるように上下左右へ軽く揺らします。その後、脇の下のリンパ節に向かって撫でるように流すだけでも、組織のむくみが取れて乳頭が柔らかくなり、赤ちゃんが深くくわえやすくなります。
もし局所的なしこりや白斑(乳頭の出口にできる白い詰まり)が見られる場合は、赤ちゃんの抱き方を変えてみるのが効果的です。赤ちゃんは下顎の力で強く母乳を絞り出すため、しこりがある方向に赤ちゃんの顎が来るよう「フットボール抱き」や「縦抱き」を使い分けると、頑固な詰まりが自然と解消されるケースが多々あります。