凍てつく外気と灼熱のどんぶり。激辛料理が札幌でこれほどまでに強烈な求心力を持つ理由は、この極端な環境のコントラストにこそある。氷点下の街を歩き、身体の芯まで冷え切った状態で暖簾をくぐる。そこに現れる真紅のスープを口にした瞬間、休眠状態にあった自律神経が一気に覚醒し、全身の毛穴から熱気が噴き出す。
辛味とは本来、味覚ではなく痛覚だ。しかし、上質なラードと熟成味噌がクッションとなり、痛みは重厚な旨味のグラデーションへと変換される。寒さから逃れるための防衛本能と、スパイスがもたらすエンドルフィンの放出。北の大地が生み落とした一杯は、厳冬を生き抜くための最も過激で、最も甘美な生命のガソリンなのだ。 (出典: 辛い ラーメン 札幌(Yahoo!ニュース))
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