東方Projectという巨大な文化圏において、レミリア・スカーレットの存在感は特別だ。そのカリスマ性を象徴するのが、ゲーム本編のクライマックスで流れるテーマ曲にほかならない。ジャズやクラシック、ロックの要素が複雑に絡み合ったZUN氏特有の旋律美は、同人音楽という枠組みを完全に凌駕している。
曲中で繰り返されるリフと、急展開を見せる転調のドラマ性は、ピアノソロ楽譜との相性が極めて高い。鍵盤の上に指を置くだけで、紅い館の主が纏う気高さと幼き吸血鬼の危険な魅力が立体的に浮かび上がる。だからこそ、多くの演奏者がこの曲をピアノで弾きこなしたいと熱望するのだ。