『おかあさんといっしょ』の歴史において、14年という在任期間はまさに前人未到の金字塔です。大ヒット曲『ブンバ・ボーン!』や前任から受け継いだ『ぱわわぷたいそう』で全国の家庭を元気づけてきた小林が、なぜ2019年春というタイミングで卒業を決断したのか、その真相には深い職業倫理がありました。
卒業会見当時、一部で囁かれた「体力の限界説」や「制作陣との不仲説」は事実無根です。関係者の証言や本人の回顧録を辿ると、決定打となったのは「次代への責任ある継承」と「38歳という年齢的な区切り」でした。後任の第12代体操のお兄さん(福尾誠)へ完璧な形でバトンを渡すため、数年前から番組側と綿密な協議を重ね、心身ともに最高のパフォーマンスを発揮できる絶頂期での勇退を選択したのです。
また、小林自身が「やりきったという強い達成感」を抱いていたことも大きな要因でした。番組のブランド価値を守りつつ、自身の次のステージとして一般社会やより広い世代に向けた身体づくりの普及へ舵を切るための、極めてポジティブな門出だったことが分かります。