上野駅は、かつて北関東や東北からの玄関口として栄え、庶民的な立ち飲みの聖地として知られてきた。しかし、ここ数年で外食産業の構図は一変した。単なる格安の大衆酒場にとどまらず、プライベート感を重視した洗練された個室居酒屋の需要が急増しているのだ。この変化の背景には、消費者の「食」に対する意識の多様化がある。
時代の変化に合わせて飲食業の各店舗も柔軟な工夫を重ねている。密を避けた個室対応はもちろんのこと、照明の明るさや防音性、モバイルオーダーシステムなど、顧客の快適性を高めるインフラ整備が急速に進んだ。大衆的な温かさを残しつつも、上質なホスピタリティを提供する新たな店舗形態が上野の定番として定着している。