和寒こどもの国を語る上で欠かせないのが、子どもたちを夢中にさせた特徴的なアトラクションの数々です。訪れた人々の記憶に強く刻まれている代表的な遊具と、その後の変遷を振り返ります。
最もシンボリックな存在だったのが、三笠山の斜面沿いにそびえ立っていた観覧車です。ゴンドラが頂上に達すると、和寒町特産の越冬キャベツ畑や緑豊かな上川盆地の絶景が一望できました。また、コースの起伏を活かしたゴーカートは、エンジンの小気味よい音と風を切るスピード感が男児を中心に絶大な人気を誇りました。このほか、豆汽車(ミニSL)やバッテリーカー、アスレチック遊具などがコンパクトな敷地に凝縮されていました。
遊休化が進んだ後、運行を停止した遊具類は長年にわたりその場に残置されていました。サビに覆われた観覧車の骨組みや雑草に埋もれたゴーカートのコースは、ノスタルジーを誘う一方で、ネット上では「北海道の知られざる廃墟」として無断立ち入りを試みる者が現れるなど、治安・防犯上の懸念材料となっていました。
この状況に対し、和寒町は安全確保と景観保全の観点から遊具の完全解体・撤去作業を実施しました。かつて山肌にそびえ立っていた観覧車をはじめ、レールや大型遊具は重機によって撤去され、基礎部分も含めて更地へと戻されました。かつての面影をそのまま残す建造物は姿を消し、危険な廃墟状態は完全に解消されています。