水耕栽培を始めるにあたり、数千円から数万円もする専用キットを購入する必要は全くありません。身近な100均ショップ(ダイソーやセリア)のアイテムやペットボトルを使えば、プロの植物工場と同じ原理を備えた高効率な自作容器をわずか数百円で構築できます。
数ある自作手法の中で最も推奨されるのが、ダイソー等で入手できる「角型水切りザル付きボウル(キッチン用)」をベースにしたシステムです。外側のボウルに培養液を溜め、内側のザルに培地をセットする構造により、水替えの手間を劇的に削減できるだけでなく、後述する「根の呼吸スペース」を物理的に確保しやすくなります。また、加工が極めて手軽な小松菜水耕栽培のペットボトル自作容器も単株栽培には最適です。500ml〜2Lの角型ペットボトルの上部1/3をカッターで水平に切り離し、飲み口側を下に向けて逆さに本体へ重ねるだけで、水耕栽培の自作容器が簡単に完成します。
培地作りの要となるのが小松菜水耕栽培におけるスポンジの選定です。ここで絶対に犯してはならないミスが「メラミンスポンジ(激落ちくん等)」を使用してしまうことです。メラミン樹脂は気泡が極めて微細で硬度が高いため、発芽した小松菜の根が内部に侵入できず、表面で窒息して枯死します。必ず「食器洗い用のポリウレタンフォーム(研磨剤や不織布ネットが付いていないプレーンなもの)」を選んでください。
【失敗しないスポンジ培地と容器セッティングの4ステップ】
1. スポンジを2.5cm〜3cm角のサイコロ状にカットし、中央に深さ1cmほどの十字または一文字の切り込みをカッターで入れます。
2. ボウルに水を張り、スポンジを水中で何度も強く揉み込んで内部の空気を完全に抜き、十分に吸水させます。
3. スポンジの切り込みの深さ5mm程度の位置に、小松菜の種を1片につき2〜3粒埋め込みます(種が深すぎると酸欠で発芽せず、浅すぎると乾燥して失敗します)。
4. 容器の外側をアルミホイルまたは遮光テープで隙間なく覆う。培養液に光が当たるとアオコ(藻)が爆発的に繁殖し、培養液の酸素と養分を奪い去るため、光の侵入を物理的に完全遮断することが必須条件となります。