罪を犯した人物に対して好意的な感情を抱いてしまう心理的背景には、主に2つの認知・心理現象が深く関わっています。
第1に挙げられるのが、心理学で広く知られるハロー効果(光背効果)です。これは、ある対象の際立った特徴(この場合は美しい容姿や魅力的なルックス)に引きずられ、その人物の全体的な評価を歪めてしまう認知バイアスを指します。「顔が整っているのだから、根は優しい人間に違いない」「何かやむを得ない事情があったのではないか」と無意識のうちに脳内で都合の良い解釈を作り出し、犯罪行為そのものの悪質性を矮小化してしまう傾向が生じるのです。
第2に、より深層的な心理メカニズムとしてハイブリストフィリア(悪徳愛好症)が存在します。これは、凶悪な犯罪を犯した人物や反社会的な危険人物に対して、強い恋愛感情や性的魅力を抱いてしまう心理傾向のことです。「危険な男性を自分が変えてあげたい」という救済願望や、強大な力・非日常性への憧れが歪んだ形で結びつくことで、拘置所へのファンレター送付や獄中結婚といった行動に走らせる原動力となります。