岩間好一氏は1919年(大正8年)2月7日、愛知県名古屋市に生まれました。愛知県立第一中学校(現・旭丘高校)、第八高等学校を経て、東京帝国大学(現・東京大学)理学部地球物理学科へ進学。地震研究所で地球物理学の研究に従事していた生粋の科学者でした。敗戦直後の1946年、義兄にあたる盛田昭夫氏に強く誘われ、創業間もない東京通信工業(のちのソニー)へ入社します。
岩間氏の功績はCCDだけに留まりません。1954年、ソニーが社運を賭けて米ウエスタン・エレクトリック(WE)社からトランジスタの技術導入を決めた際、岩間氏は単身渡米。約3カ月にわたり現地の工場や研究所を徹底取材し、膨大な技術メモを日本の井深大氏宛てに送り続けました。これが日本半導体産業のバイブルとなった「岩間レポート」です。
帰国後、岩間氏は自ら陣頭指揮を執り、歩留まりの極めて低かったトランジスタの量産化に成功。1955年の日本初トランジスタラジオ「TR-55」の大ヒット、そして世界市場への進出を決定づけました。その後、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカ社長として米国市場の地盤を固め、1976年にソニー第4代代表取締役社長に就任。技術者の魂と国際的な経営感覚を兼ね備えたリーダーとして、グループを牽引しました。