そもそもバラエティ企画としての箱の中身は、1980年代から1990年代にかけて民放の看板番組で確立されたシステムです。箱の中身当てゲームのルールは明快そのもので、回答者が中身の見えない箱の側面に開けられた穴から手を差し入れ、制限時間内に触感だけで対象物を言い当てるというもの。
箱の中身当ての歴代名場面を振り返れば、定番のこんにゃくやタワシ、カツラから、本物の生きたタコや爬虫類に至るまで、挑戦者が手を入れた瞬間に上げる絶叫が視聴者の笑いを誘ってきました。このフォーマットの最大の強みは、「見ている観客側には正解が見えており、挑戦者だけが暗中模索である」という情報の非対称性にあります。
目隠し状態に置かれた人間は、想像力が過剰に刺激され、無害な日常品であっても極度の恐怖や異物感を感じてしまいます。この極限状態で見せる素の表情や過剰な身悶えこそが、バラエティにおける最高の見せ場であり、後の成人向けアレンジへ転用される基礎となりました。