多くの人が陥る最大の罠は、「ナイキやアディダスのスニーカーで27.0cmを履いているから、ローファーも27.0cmで購入する」という選択です。この買い方をすると、ほぼ100%の確率でサイズが大きすぎて歩行困難に陥ります。そこには靴の構造と設計規格における決定的な違いが存在します。
スニーカーの表記サイズは「靴の内部空間(足入れサイズ)」または「外寸」に近い設計で作られており、内部には厚手のウレタンフォームやクッション材が敷き詰められています。一方、JIS規格(日本産業規格)に基づく本格的な革靴のサイズ表記は、足の実際の寸法である「足長(そくちょう)」を基準に設計されています。さらに革靴には、歩行時に足指が前に動くスペースとしてあらかじめ革靴の捨て寸(約1.0cm〜1.5cmのつま先のゆとり)が構造上組み込まれています。
スニーカーは厚いクッションと靴紐で足を全方位から固定できますが、ローファーは履き口が広く、甲の革だけで足を支えるスリップオン構造です。スニーカーと同じサイズを選ぶと、実質的に1.0cm以上大きな空間に足を放り込むことになり、歩くたびにかかとが抜け落ち、前滑りしてつま先が激突する悲惨な結果を招きます。スニーカーとのサイズ感の違いを正しく認識し、基本はスニーカーサイズから「マイナス0.5cm〜1.0cm」を基準に試着を始めるのが鉄則です。