「24時間ドラッグストアに行けば、病院の処方箋を出せて強い痛み止めも手に入る」という思い込みこそが、深夜の現場で最も多くのトラブルを生んでいます。このギャップの根底には、薬機法が定める専門職の常駐義務が存在します。
第1類医薬品夜間販売を行うためには、店舗に「薬剤師」が対面または所定のオンライン指導体制で常駐していなければなりません。しかし、全国的な薬剤師不足と夜間人件費の高騰により、深夜帯(おおむね22時〜翌朝9時)に薬剤師を固定配置できる店舗はごく一部に限られます。これが現場で頻発する薬剤師不在深夜理由の正体です。
さらに見落としがちなのが深夜薬局処方箋受付の壁です。店舗自体は24時間営業であっても、店舗内の「調剤薬局(調剤室)」は19時や20時でシャッターを下ろすケースが一般的です。夜間救急外来を受診して処方箋を手に入れても、深夜に調剤薬局が開いていなければ薬を受け取ることはできません。地域の救急体制と連携した24時間調剤薬局検索システムなどを活用し、調剤室自体の稼働状況を把握しておく必要があります。