テイクアウトしたナンや、スーパーで購入した市販のナンは、時間が経つと水分が抜けてゴムのように硬くなってしまいます。この硬化現象は小麦粉に含まれるデンプンの老化(β化)によるものですが、適切な熱と水分を加えることで、焼き立てのふっくらとした状態(α化)へ劇的に戻すことが可能です。
調理器具に応じた冷めたナンの温め直し方のベストプラクティスを解説します。
1. 【最も推奨】市販ナンフライパン温め方(モチモチ感と底面パリッと感を両立)
フライパンを用いた温め直しは、タンドール窯に近い「高温での包み焼き」を再現できる最良の手法です。
・手順1: ナンの表面全体に、霧吹きで軽く水分を吹きかけます(霧吹きがない場合は、水で濡らしたキッチンペーパーで表面を軽く叩く)。
・手順2: フライパンを中火でしっかり温め、油を引かずにナンを投入します。
・手順3: すぐに蓋をして弱火にし、約1分30秒間「蒸し焼き」にします。内部に熱が通ったら蓋を取り、裏返して中火で30秒ほど底面をカリッと焼き上げます。
2. 【手軽で香ばしい】オーブントースター焼き方
忙しい時間帯にはオーブントースター焼き方が便利です。ただし、そのままトースターに入れると水分が蒸発してラスクのように硬くなってしまいます。アルミホイルでナン全体をふんわりと包み込み、1000W(または200℃)で約3分間加熱します。最後の30秒だけアルミホイルを開いて表面を露出させると、外側はサクッ、中はフワッとした極上の仕上がりが得られます。
3. ナン残りの冷凍保存方法
残ったナンを数日以上保存する場合は、冷蔵ではなく「冷凍」が鉄則です。冷蔵庫の温度帯(0〜4℃)はデンプンの老化を最も加速させるため、パサつきの原因になります。
・保存手順: 1回に食べるサイズ(半分または1/4)にカットし、空気が入らないようラップで密着包装します。さらにジッパー付き冷凍保存袋に入れて空気を抜いて密閉し、冷凍庫へ入れます。保存期間の目安は約2〜3週間です。解凍時は電子レンジ(500W)で20〜30秒ほど半解凍させた後、前述のフライパンまたはトースター加熱を行うと風味が損なわれません。