重岡優大を語る上で欠かせないのが、2歳年下の弟・重岡銀次朗の存在です。幼少期から熊本のジムで切磋琢磨し、アマチュア時代から互いをライバルであり最大の理解者としてリスペクトし合ってきました。
2026年10月7日、大田区総合体育館。兄・優大がWBC王座を統一した同じリングで、弟・銀次朗もダニエル・バジャダレス(メキシコ)を5回TKOで下し、IBF世界ミニマム級正規王座を獲得しました。「同日・兄弟での世界正規王座獲得」は、井上尚弥・拓真兄弟や亀田兄弟に続く歴史的快挙として、日本スポーツ史に太字で刻まれました。
しかし、運命は過酷にも兄弟同時に試練を与えます。兄の陥落から数か月後、弟・銀次朗もまたペドロ・タドゥラン(フィリピン)に敗れて王座を失う事態に見舞われました。二人で世界の頂点へ登り詰め、二人で同時に奈落を味わうという過酷な巡り合わせ。それでも二人の絆は揺らぐことなく、「必ず兄弟で再び世界のベルトを巻き直す」という強固な誓いのもと、日々のスパーリングで互いを限界まで追い込み続けています。