香り市場を牽引する主要プレイヤーの技術的アプローチも見逃せない。トレンドの火付け役となった株式会社I-neは、BOTANISTやYOLUを通じて「バスタイムを情緒的な体験に変える」マーケティングと香料配合の妙技で市場を席巻した。彼らの強みは、SNS世代の空気感を瞬時に捉えるスピーディな商品企画力にある。
一方、老舗の資生堂は先端の香気分析技術を駆使し、汗や皮脂の嫌なニオイを心地よい香りに変革するハーモナージュ香料の技術で他を圧倒する。日中の活動による頭皮環境の変化まで計算に入れた香りの持続性は、長年の皮膚科学研究の賜物と言える。
さらに、プロユースの頂点に君臨するミルボンをはじめとするサロン専売品は、香料自体の純度と毛髪補修成分の親和性にこだわる。ケラチンやCMC補修成分がキューティクルを整えることで、香料分子が髪の内部に定着しやすくなり、洗練されたラグジュアリーな香りが長時間ブレずに持続する仕組みを作り上げている。