コカ・コーラゼロが「体に悪い」と激しくバッシングされる最大の契機となったのが、WHO(世界保健機関)傘下の国際がん研究機関(IARC)と、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)が公表した人工甘味料アスパルテームの安全性評価です。世界中に衝撃を与えたこの発表を、メディアの過激なヘッドラインに惑わされず冷静に読み解く必要があります。
IARCはアスパルテームの発がん性リスクを「グループ2B(ヒトに対して発がん性がある可能性がある)」に分類しました。これだけを聞くと恐ろしい毒物のように思えますが、グループ2Bには「アロエベラ抽出物」や「漬物(アジアの伝統的な野菜の漬物)」、さらには「携帯電話の電磁波」なども含まれており、「ヒトにおける発がん性の証拠が限定的であり、動物実験でも十分な証拠が揃っていない」段階を意味します。
同時に公表されたJECFAのリスク評価では、これまで設定されていた1日摂取許容量(ADI:体重1kgあたり40mg)が据え置きとされました。この数値を一般的な成人(体重60kg)に当てはめると、アスパルテームの許容量は1日あたり2,400mgに達します。コカ・コーラゼロに含まれるアスパルテーム含有量は非公開ながら、同等飲料の推計データ(350ml缶1本あたり約100〜180mg程度)から換算すれば、成人が1日に13〜24缶以上を毎日飲み続けなければ上限には届かない計算です。
日本コカ・コーラ側の公式見解としても、「使用しているすべての甘味料は、日本の食品衛生法および国際的な食品安全基準に基づき、厳密に安全性が認められたもののみを使用している」と回答しており、適量の飲用において急性毒性や重大な疾病を即座に引き起こすリスクはないことが科学的に立証されています。