再開発の波は、容赦なく古い建物を壊していく。しかし、その逆風の中で、あえて「昭和の純喫茶スタイル」を現代風にアップデートした店舗が若者の心を掴んでいる。鉄板ナポリタンや、分厚いタマゴサンドといったクラシックなメニューが、SNSでの拡散を呼び水に再評価されているのだ。
単なる懐古趣味ではない。そこには、効率化ばかりを追い求める現代社会への、ささやかな抵抗とも言える「ゆったりとした時間」が提供されている。ドリップコーヒーの香りが漂う店内で、スマホを置いて本を開く。そんな贅沢な時間をランチタイムに組み込む人が増えている。