配置場所に関して最も議論が分かれるのが、「左右どちらに置くべきか」「ドアの外と中どちらが適しているか」という疑問です。伝統的な作法における結論は明確で、「玄関の内側、タタキの両脇に一対(左右に1つずつ計2個)」配置するのが本来の姿です。
左右一対で置く理由は、出入り口を挟んで「結界(門)」を形成するためです。外から持ち込まれる厄災を入り口で遮断し、良質な気だけを招き入れるフィルターの役割を果たします。スペースの都合で「一つだけ片側に置きたい」という声もありますが、片側のみの配置は気の流れに偏りを生みやすいため推奨されません。どうしても1箇所しか置けない場合は、靴箱の上など一段高い清浄なスペースの中央に配置するのが妥当です。
また、設置位置を「内側か外側か」で迷った場合、現代の住環境では「玄関の内側」が圧倒的に推奨されます。戸建て住宅で深い軒下がある場合を除き、外側に置くと風雨で容易に形が崩れ、野良猫やカラスなどの小動物に荒らされるリスクが高まります。
とりわけ賃貸マンションやアパートの場合、玄関ドアの外側は区分所有法や管理規約上で「共用部分」に該当します。廊下に盛り塩を露出させて置くことは、近隣住民の通行の妨げになるばかりか、「宗教的な勧誘や不気味さを感じる」といったコミュニティトラブルに発展する火種になりかねません。集合住宅では必ずドアの内側、靴を脱ぐタタキの隅やシューズラックの上に控えめに収めるのが鉄則です。