正常組織であっても、生活習慣や体調変化によって赤く腫れたり違和感を覚えたりすることがあります。また、病原菌や真菌による感染症が背景にあるケースも存在します。
1. 舌の奥が赤くて痛む:乳頭炎や口内炎のトラブル
「舌の奥のブツブツが赤くて痛い」という場合、正常な有郭乳頭や葉状乳頭が擦れて炎症を起こす「乳頭炎」や、一般的な「アフタ性口内炎」が考えられます。硬い食べ物や尖った歯、合わない入れ歯による慢性的な物理刺激、あるいはビタミン不足やストレス・疲労がトリガーとなります。この場合の対処法は、市販の抗炎症口腔用軟膏の塗布、刺激物の摂取を控えること、そしてうがいによる口腔内の清潔保持が基本です。
2. 喉の奥の違和感と発熱:溶連菌感染症や急性咽頭炎
舌根部のブツブツとともに強い喉の痛みや38度以上の発熱がある場合は、A群β溶血性連鎖球菌による「溶連菌感染症」やウイルス性咽頭炎が疑われます。溶連菌では舌全体が赤く腫れ上がり、ツブツブが際立つ「いちご舌」と呼ばれる特徴的な所見が現れます。放置すると腎炎などの合併症を引き起こすリスクがあるため、内科や耳鼻咽喉科で抗原検査を受け、抗菌薬の投与を受ける必要があります。
3. ブツブツが白くて治らない:口腔カンジダ症と白板症
「舌の奥のブツブツが白いまま治らない」という症状には、主に2つの病態が隠れています。1つは免疫力低下やステロイド吸入薬の使用などで口内にカビ(真菌)が増殖する「口腔カンジダ症」です。ガーゼなどで擦ると白苔が剥がれる特徴があります。もう1つは擦っても剥がれない白斑ができる「白板症(はくばんしょう)」で、こちらは前がん病変(がん化するリスクを持つ病変)に指定されているため、組織検査を含めた慎重な経過観察が求められます。