消費税がない国は実在する?税率ゼロの財源と移住の真相【2026最新】

消費税がない国は実在する?税率ゼロの財源と移住の真相【2026最新】

消費税がない国は実在する?税率ゼロの財源と移住の真相【2026最新】とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を整理してお届けします。

インターネットやSNSの投資界隈では、「ドバイに行けば税金が一切かからない」「消費税も所得税も永久にゼロ」といった断片的な情報が今なお散見されます。しかし、こうした言説は現在の法制度に照らし合わせると明確な誤認を含んでいます。その最たる事例がドバイ消費税VAT導入の真相です。

アラブ首長国連邦(UAE)は2018年1月1日、突如として5%の付加価値税(VAT)を正式導入しました。さらにサウジアラビアに至っては、当初5%だったVATを2020年に一挙15%へと3倍に引き上げています。なぜ産油国が消費課税へと踏み切ったのでしょうか。

背景にあるのは、世界的な脱炭素シフトを受けた「脱石油依存」の国家戦略です。原油価格の乱高下に左右される脆弱な国家財政から脱却するため、国際通貨基金(IMF)の勧告を受け入れ、湾岸協力会議(GCC)諸国は一斉に安定財源の確保へと舵を切りました。さらにUAEは2023年6月から、事業利益が37万5000ディルハム(約1500万円)を超える企業に対し9%の連邦法人税を導入しました。「中東=完全無税」という図式は、すでに過去の遺物となっています。

もうひとつの決定的な誤解は、「消費税がない国=生活費が安く抑えられる」という思い込みです。消費税廃止国の生活費と評判を現地調査すると、むしろ逆の現実が浮き彫りになります。税金がない代わりに、政府は食料品や日用品に高率の「輸入関税」を上乗せしているケースが多く、外食費や住居費は日本の2倍から4倍に達することも珍しくありません。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。