クラゲの頭に見える丸い部分の正体とは?脳や心臓がない驚きの身体構造

クラゲの頭に見える丸い部分の正体とは?脳や心臓がない驚きの身体構造

クラゲの頭に見える丸い部分の正体とは?脳や心臓がない驚きの身体構造について分かりやすく解説いたします。詳細な分析をご覧ください。

クラゲを観察していて最も不思議に思えるのが、「脳がないのに、なぜ獲物を捕らえたり泳いだりできるのか」という点です。人間や魚類のような中枢神経系(脳や脊髄)は一切持たず、クラゲの脳みそが存在しない理由は、進化の過程で「集中管理」ではなく「局所分散」を選んだことにあります。

クラゲの全身には網目状に神経細胞が張り巡らされており、これを「散在神経系(diffuse nervous system)」と呼びます。刺激を受けた局所の神経が隣り合う神経へと信号を直接伝達し、反射的に筋肉を動かします。いわば、全身がひとつのセンサー兼プロセッサーとして機能している状態です。

また、心臓や血管といった循環器系も一切存在しません。栄養や酸素は、体表や体内の空洞を通じて細胞同士が直接拡散・浸透によって受け渡します。血液を循環させる高カロリーなポンプ(心臓)を持たないことで、捕食機会が限られる外洋でも極めて少ないエネルギー消費で生き延びられる適応進化を遂げました。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。