のし袋を完璧に準備しても、現場での渡し方ひとつで参拝の品格が大きく左右されます。「初穂料はいつ、どのような形で手渡すべきか」という参拝導線を確認しておきましょう。
初穂料を渡すタイミングは、境内に到着して「社務所や祈祷受付所で申込書を記入・提出する瞬間」です。本殿や拝殿に上がって祈祷が始まってから神職に直接手渡すものではありません。受付で申込用紙に子どもの氏名や生年月日、住所を記入し、用紙を受付係(神職や巫女)に差し出す際に、初穂料を添えてお納めします。
この際、のし袋をバッグから生身の状態で取り出すのは避けるべき立ち振る舞いです。祝儀袋をシワや汚れから守るため、必ず「ふくさ(袱紗)」に包んで持参するのが大人の嗜みです。
初穂料のふくさの包み方(慶事の作法)の手順は以下の通りです。
1. 袱紗をひし形(角が上下左右を向く状態)に広げます。
2. 中央よりやや左寄りに、のし袋の表面を上にして置きます。
3. 「左 → 上 → 下 → 右」の順に角を内側に折り畳みます。
4. 最後に右側の余った部分を裏側へ巻き込むように折り返します。
慶事では「右側が一番上(外側)になる」のが鉄則です(弔事はこの逆の左開きになります)。もし布タイプのふくさの扱いが不慣れな場合は、ポケット状に差し込むだけで済む「金封ふくさ」を活用すると現場でもたつく心配がありません。
受付で渡す際は、ふくさから素早くのし袋を取り出し、畳んだふくさの上にのし袋を乗せます。そして、相手から見て正面(名前や「御初穂料」の文字が読める向き)になるように時計回りに180度回転させ、「本日はよろしくお願いいたします。初穂料をお納めください」と両手を添えて丁寧に差し出すのが最も洗練された作法です。