ネット上のゴルファー掲示板やSNSでは、「隠しホールになりそうな難関ホールであえて10打叩けば、ハンデが跳ね上がって優勝できるのではないか」という都市伝説がしばしば語られます。しかし、コンペ運営の現実を知る支配人や幹事から見れば、これは典型的な誤解に過ぎません。
大叩きによる意図的なハンディ改ざんを無効化するために、ほぼすべてのコンペ設定には上限カットの安全弁が組み込まれています。代表的なものが「打数制限(カウント上限)」と「ハンディキャップ上限」の存在です。
多くの大会では、1ホールごとの打数上限としてダブルパーカット(規定パーの2倍までしかハンディ計算対象にしない措置)、あるいはトリプルボギーカットが初期設定されています。たとえばパー4のホールで10打叩いたとしても、ダブルパーカットが適用されていれば計算上は「8打」として処理され、超過した2打分は純粋な自己負担打数としてグロスを圧迫するだけになります。
さらに、1ラウンド全体のハンディキャップ上限についても「男性36・女性40」や「上限なし」といった規定が幹事判断で設定されます。もし上限36のルール下で過剰にスコアを崩せば、ネット計算上で引いてもらえる打数には限界があるため、ただ順位を落とす結果に終わります。「スコアをわざと崩して上位を狙う裏ワザ」は現代の洗練されたシステムの前では通用しないのが実態です。