台風の大きさとヘクトパスカルの違いは?最新気象庁基準と危険度の真実

台風の大きさとヘクトパスカルの違いは?最新気象庁基準と危険度の真実

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気象予報で「中心気圧950ヘクトパスカル」と耳にした瞬間、報道陣や防災専門機関の緊張感は一段跳ね上がります。一般的な標準大気圧は1013.25hPaです。台風の中心が950hPaまで降下している状態は、周囲の大気と比較して約60hPa以上もの極端な「気圧の谷(くぼみ)」が生じていることを意味します。

等高線が急峻な山ほど水が激しく流れ落ちるのと同じ物理原理で、中心気圧が下がるほど等圧線の間隔が過密になり、中心へ向かって突っ込む暴風のエネルギーが爆発的に高まります。さらに、気圧低下は風だけでなく「高潮(吸い上げ効果)」を引き起こします。海洋上において気圧が1hPa低下すると、海面は約1cm吸い上げられます。950hPaの台風であれば、標準大気圧比で海面が約60cm以上強制的に持ち上げられ、そこへ吹き寄せ効果と高波が重なることで、沿岸部に壊滅的な浸水被害をもたらすのです。

過去最強クラスの台風被害を振り返ると、中心気圧の恐ろしさが浮き彫りになります。1959年に5,000人以上の死者・行方不明者を出した「伊勢湾台風」の上陸時中心気圧は929hPa、1934年の「室戸台風」の上陸時は911.6hPaという驚異的な数値を記録しました。近年でも、2019年に東日本各地に甚大な水害をもたらした台風19号(令和元年東日本台風)は、最も発達した段階で915hPaに到達し、上陸直前でも955hPaを維持していました。950hPaを下回る台風が接近する場合、過去の激甚災害に匹敵するエネルギーを秘めていると解釈すべきです。

森 瞳
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森 瞳

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