インターネット上で「謎の医療施設」として注目を浴びる丘ノ規病院ですが、発端を辿ると診療科目の詳細や現在の運営状況に関する極めて断片的な投稿が起点となっています。掲示板やSNSでは「内科や精神科を標榜していた」「リハビリテーションに特化した療養型病院だった」といった具体的な書き込みが見受けられますが、それらを裏付ける一次資料は提示されていません。
厚生労働省が管理する「医療機関等情報支援システム(G-MIS)」をはじめ、全国47都道府県の病床機能報告を網羅的に照合したところ、2026年最新の公的リストに丘ノ規病院の登録は存在しません。さらに、過去30年間に遡った廃院・休院台帳を検証しても、該当する名称での開設許可実績は記録されていないのが実態です。
それにもかかわらず、なぜこのような施設名が実在するかのように語られているのでしょうか。調査班がネット上の言論推移を時系列で解析した結果、地方都市に実在する類似名称の医療施設(「〇〇丘病院」や「〇ノ樹クリニック」など)の事業停止や改称のニュースが、匿名掲示板のまとめサイト等で改変・混同されて拡散したプロセスが浮かび上がってきました。