災害時にインターネット上で急速に拡散しやすい「典型的な誤解」や「危険なデマ」に対しては、科学的根拠に基づいた厳格な情報選別が必要です。
代表的な誤解の一つに、「地震雲」や「特定の動物の異常行動」を根拠とした直前予知説があります。気象庁および地震学の専門見解において、雲の形状や単発の自然現象から地震の正確な日時・場所・規模を特定する科学的根拠は一切認められていません。不安からこうした非科学的投稿をリツイート・再拡散することは、救助要請などの重要情報をタイムライン上で埋没させる原因となります。
もう一つの深刻な盲点が、「冬期・積雪期におけるブラックアウトの致命的リスク」に対する認識不足です。道外の防災マニュアルでは「耐震・家具固定・非常食」が中心に語られがちですが、北海道の寒冷地環境下では「暖房機能の停止(FF式石油ストーブの電源喪失)=数時間での低体温症発症」に直結します。ポータブル電源、カセットガスストーブ、厳冬期対応の寝袋といった「電力を介さない暖房手段」の確保が命綱となります。
また、「過去の大きな地震から時間が経っていないから、もう大揺れは来ない」というのも危険な思い込みです。本震の後にさらに規模の大きな地震が連続して発生した2016年熊本地震のようなケースも存在します。初動の揺れだけで安心せず、地下の歪み解放プロセスが継続している可能性を想定しなければなりません。