警備会社における不祥事のなかで、特に社会的影響が大きかったのが、アルソックの現金窃盗事件をはじめとする金銭着服事案です。過去の報道各社の取材データおよび公式発表資料を精査すると、いくつかの代表的な事案が浮き彫りになります。
最も世間を震撼させたのは、金融機関のATM装填用現金や、警備委託先店舗の売上金保管金庫から現金が抜き取られた事件です。本来であれば厳重な暗証番号や鍵管理によって守られているはずの管理エリアへ、正規の権限を持つALSOKの警備員による不祥事として侵入し、現金を横領・窃盗した容疑でアルソックの社員が逮捕される事態に発展しました。
アルソックの不祥事における過去の主な事案を時系列で整理すると、次のような傾向が見られます。
- ATM装填用カセットからの現金抜き取り事案:保守点検や資金補充作業の合間に、現金を着服。総額数千万円規模に及んだケースも報告されています。
- 契約先商業施設での金庫内現金窃取:深夜巡回時やアラーム発動時の駆けつけ対応に乗じ、管理外の現金を持ち去った事案。
- 営業秘密・顧客データの不正持ち出し疑惑:退職者による情報管理規程違反など、コンプライアンスに関わる個別事態。
いずれのケースにおいても、社内調査を経てアルソックによる懲戒解雇の経緯が明確に公表され、警察への被害届提出と刑事告訴が厳正に進められました。しかし、顧客の合鍵や重要コードを預かるビジネスモデルである以上、内部犯罪がもたらした信用の毀損は計り知れないものでした。